日航123便解析 A300とB747で比較する圧力隔壁開口による風のシミュレーション




日航123便での減圧スピードは、開口面積、客室高度警報の鳴り出し時刻、酸素マスク落下+プリレコーデットアナウンス再生時刻などから決まってきます。
初期値は基準ケースの設定です。計算式は事故調とは異なります。

参考:タイ国際航空620便の事故調査報告書

機体体積や断面積のパラメータは機体ごとに異なりますが、計算処理自体は同じ処理を通過させてますので、事故調シミュレーションと計算式が多少違っていても2つの機体において処理の誤差は同じ公平な条件です。
本シミュレーションでの初期値では、タイ国際航空620便の半分程度の強い風が日航123便では吹くという結果となりました。
※開口面積の詳細は不明です。あくまで初期値では実測値3.0m2(理論値2.1m2)の開口を想定した場合です。
報告書では、「DAR記録から急減圧発生後約9秒で同機の客室高度は約5600フィートから約20000フィートとなったものと認められる。」
「DARはこれ以上の客室高度の変化について記録できない方式なので、以後の客室高度の変化は明らかではない」との記載があります。
20000フィートでの気圧を6.75psiとしますと、初期気圧からそこまで下がるのに9秒かかったということになりますが、本シミュレーションでは1.2秒で6.75psiになってしまいます。
本シミュレーションの123便気圧遷移を見ますと全般的に事故調計算よりも気圧が下がるのが速いので、それを考慮しても、開口3m2(理論値2.1m2)想定というのは大きすぎる設定かもしれません。
開口0.7m2(理論値0.5m2)くらいが本当は適切なのかもしれませんが、そうしますと、逆に123便のほうが2倍の風速という結果になります。
ただ、20000フィート以上は記録できないということは、もしかすると9秒間以前にはすでに外気圧に達していた可能性もあるかもしれません。「DARの客室高度の記録間隔が4秒毎」だからです。
ですので、正確に減圧速度を確定できないのですが、それでは時間誤差を考慮した620便での最大減速速度を考えてみます。9秒間の4秒前というと5秒間です。その時にすでに外気圧3.8psiだったと仮定します。
初期機内気圧12psiから3.8psiまで5秒間で8.2psi下がったことになります。123便のほうは14.355psiから外気圧5.7psiに約7秒間で8.6psi下がるとされているので、123便のほうが減圧速度が速くなります。
5秒間で8.2psi降下と、7秒間で8.649psi降下を本シミュレーションするにはそれぞれ開口面積をどちらも1.5m2に設定するといいようです。そうしますと、機体後部での123便の風速は620便の60%という結果でした。
620便での乗客証言では強い風を感じていたので、仮にそれが最も速い減圧想定だったとしても123便ではその60%の風は感じていたはずです。


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